自己破産者の復権について

借入金がかさんでしまったり、職場や家庭環境の変化で収入が減ったり、支出が増えて返済ができなくなってしまうと、債務整理を行う必要が出てきます。
債務整理には、金融機関との話し合いで返済期間や金利を見直す任意整理や、裁判所の決定で債務を圧縮し可能な計画に沿った返済を行う自己再生といった方法がありますが、これらの方法でも返済が難しいとなった場合には、自己破産という方法が選択されます。
自己破産の件数は2003年の25万2千件をピークに年々減少しており、2015年には6万3千件程度となりました。
自己破産をすると、金融機関への借金などの債務を免除してもらう代わりに、財産を清算し配当する必要があります。また、信用情報機関には履歴として登録され、その後7年から10年はデータは消去されないため、新たな借入れができなくなります。
そして、破産者は、弁護士や司法書士といった職業につくことができなくなります。
ただし、復権をすることでこれらの職業につくこともできるようになります。
自己破産手続き中は復権することはできませんが、手続きが終了し免責の決定がなされれば、3から6ヶ月程度の期間で復権することができます。
ただし、免責の決定が降りなかったり、債権者の同意廃止が行われなかった場合は復権まで10年ほどかかる場合もあるので、気を付ける必要があります。

個人再生手続は弁護士や司法書士に相談しよう

借金を返済しても追いつかずかえって借金が増え続けているという場合は、これ以上返済を続けても無意味です。
安定した収入のある人は思い切って個人再生手続を利用したほうが無難です。
さらに借金が増え続けると個人再生手続きでは債務整理ができず破産手続きを行うことになります。
破産手続きの場合は借金は完全になくなりますが家や車を手放さなければいけないので生活への影響が大きいです。
そうなる前に個人再生手続に踏み切りましょう。
個人再生手続きが認可されると債務は大幅に圧縮されます。
残った債務は分割して払い続ける必要があります。
なお、申し立てができるのは一定の条件をクリアした人に限られます。
住宅ローンを除いた借金の総額が5,000万円以下で、安定した収入があることが求められます。
申し立ては裁判所に行います。
費用をかけたくないからといって自分で手続を行うのは避けたほうが良いです。
個人再生手続では資産や債務の状況が調査され、その際に書類の提出をしなければなりません。
期日までに提出しないと手続は失敗に終わります。
費用を出し渋ったために手続が失敗に終わると生活がさらに厳しくなります。
弁護士や司法書士に相談したほうが賢明です。
事務所によっては費用の分割払いを受け付けています。
分割払いが可能なところをインターネットで検索してみましょう。

生活保護を受けるためには破産手続きが必要です

様々な事情で生活が苦しく、生活保護を申請しようと考えている人が増えています。
収入がなく貯金もゼロの場合はすぐにでも申請を出すことが可能です。
問題は借金がある場合です。
収入もなく生活が出来なくても借金があると、申請を出しても通らない場合がほとんどです。
生活保護は最低限の生活を保障する制度であり、生活保護費から借金を支払うことは違法になってしまいます。
借金がある場合は先に司法書士や弁護士に相談し、債務整理を依頼することが先になります。
依頼後過払い金で借金がなくなる場合や、残る場合は自己破産の手続きを進めます。
破産手続きが進んでいる事実が証明されれば、生活保護を申請出来るようになります。
依頼する場合は着手金など費用が発生します。
費用が工面出来ない場合は、法テラスの無料相談を受け、法テラスで紹介された司法書士や弁護士に依頼することです。
着手金などの費用も法テラスが立て替えて支払ってくれる制度もあるため、利用する人が多くいます。
立て替えてもらった分は毎月決まった額を返済して行く形になります。借金がある場合は手続きが色々と大変です。
破産が認められるまで時間もかかります。
借金があり生活保護を考えている場合は、早い段階で専門家の無料相談を受けることが1番大切です。

離婚した夫が自己破産した時の養育費

離婚をした夫が破産の申し立てをし、養育費を支払ってもらえない、という状況はよくあります。
自己破産は、収入に対して債務が多すぎて支払い不能と判断されれば、認められます。
申し立てが認められれば、背負っている債務はゼロになり、借金ゼロで生活を立て直すことができます。
しかし、離婚する時に取り決めた養育費や慰謝料が免責されてしまえば、妻としてはたちまち生活に困窮します。
このような場合、本当に元夫からお金をもらうことはできないのでしょうか。
破産が認められると、確かに債務は免責されます。
債務をなくして人生を立て直すための制度ですから、これは当然と言えるでしょう。
しかし、すべての債務が免責されるわけではありません。
悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権や罰金などは免責されません。
そして、子の養育費も非免責債権と規定されています。
つまり、離婚した夫が自己破産をしても、養育費をもらえなくなるわけではありません。
但し、算定表よりも著しく多い場合は算定表通りに見直される可能性が高いでしょう。
また、慰謝料については離婚の原因にもよりますが、悪意で加えた不法行為によるものと判断されることは難しく、免責される可能性が高いでしょう。

債務整理完済後のローンなどはどうなる?

債務整理の手続きを行うと、ある一定の期間は信用情報に金融事故として記載されるため、各種ローンなどの手続きができなくなります。
同様にカードローンやクレジットカードなどの利用や申し込みもできなくなるので、債務整理をするかどうかは慎重に決定しなければいけません。
債務整理は自己破産、個人再生、任意整理とありますが、破産に関しては全ての債務から免責を受けることになるため、完済ということはありません。
また、残った債務を完済してから何年後にローンが組めるかという考え方は誤りであり、正確には個人再生や任意整理の手続きを開始してからの年数となるため、借金を完済したかどうかはあまり意味の無いものとなります。
自己破産と個人再生はJICCやCIC、KSCといった各種信用情報によってことなりますが、手続き開始から5年間、最大で10年までは情報が残ります。
任意整理については受任開始から和解までの間に記載され、KSCには登録されず最大で5年間となっています。
ちなみに、信用情報から登録が抹消されても、各企業が保有する個別の情報に残ることがあるため、大口の融資や長期的な返済を目的としたローンが組めない場合もあるので注意しましょう。

任意整理等の手続きとローンについて

借金の対処に困っていたり、返済が遅れているといった際に有効的なのが任意整理、自己破産などの手続きです。
キャッシング、ローンなどで困っている人にお勧めの手続きで、任意整理では弁護士などが債務者に代わって債権者と交渉してくれます。
その結果借金が減ったり、過度な取り立ても止まる可能性があります。
任意整理以外にも特定調停、個人再生などキャッシング、ローンを対処するための手続きはいくつか存在します。
どういった手続きが良いかはキャッシング、ローンの影響でどういった生活を送っているのか、または返済能力などが関与しています。
減額した上で返済できる見込みがあるならば個人再生が役立つこともあるでしょう。
逆に返済が不可能である場合には自己破産が有効的です。
自己破産はリスクがあるものの、借金が無くなるという大きなメリットがあります。
クレジットカードの利用でも自己破産が可能な場合があるので、気になる人は弁護士等に相談してから検討しましょう。
クレジットカードのキャッシング枠は実質的には消費者金融と似たようなサービスなので、利用にあたって注意すべき点も重なります。
総じてお金を借りる人は、返すプランを練った上で借りたほうが良いです。

自己破産をした場合に職業の制限を受けることも

借金の金額が大きく、任意整理や個人再生での手続きをして借金残高を減額しても、3年から5年での返済の見通しが立たない場合は、最初から自己破産を選択した方がいい場合があります。
任意整理や個人再生で返済が滞ると、1、2ヶ月程度の返済遅れなら、連絡の上、相手先の金融機関も事情を考慮して、待ってもらえる可能性もありますが、それ以上となると難しいでしょう。
最初から自己破産を選んで免責許可を得て、借金を帳消しにしてもらう方がいいでしょう。
しかし、保険外交員等の職業の方は仕事を失う可能性もあります。
自己破産を申し立てして免責を受けるまでの間、一定の職業に就けない制限を受けるからです。
専門性の高い士業に多いですが、一般的な職業では保険外交員や建設作業員、警備員等が挙げられます。
20万円以上の高額な資産を持たない場合は、原則として同時廃止となり、免責が確定するまで短期間で済みます。
ただ、保険外交員が自主的に登録を外さずに、免責決定を受ける前までにそのまま続けていた場合、保険業法の違反となります。
最悪の場合は、登録の取消を受け、取消を受けた日から3年間は登録ができない措置を受ける可能性もあります。
保険外交員の方で、破産の免責許可がおりるまで登録を外すのが難しい場合は、仕事で安定的な収入が得られることもありますので、まず他の債務整理の方法を検討するといいでしょう。

破産には3つの種類がある

自己破産には3つの種類があります。
管財事件は破産管財人が選定されて、その管財人が財産についてのいろいろな手続きを担当します。
これは3つの種類の中でまれな例で、一般の人が管財事件になることはほとんどありません。
管財事件の場合は、破算予約金が50万円以上になります。
少額管財事件は20万円以上の財産を持っている場合です。
この場合も管財人が認定されて、財産の調査を行います。
この事件の場合は、予約金がおよそ21万円になります。
同時廃止事件は管財人の選定が行われません。
手続き自体が簡単ですぐに終わります。
この事件の予約金は1万円になります。
一般の方の場合は、上記の少額か同時の2種類のどちらかの破産になります。
普通の方の場合だったら、同時廃止事件のことが多いですが、例外もあります。
法人の代表者や個人事業者の場合は、少額管財事件になります。
また負債額が1000万円以上の場合も、少額管財事件になることがあります。
かって自己破産や民事再生の手続きを行った経験をお持ちの方の場合も、少額管財事件になることが多いです。
同時廃止事件の方が負担が小さいので好ましいですが、それができない場合もあるので注意が必要です。

個人再生で自動車を残すことができる?

個人再生は債務整理のひとつで、簡単に言ってしまえば自己破産と任意整理の中間に位置するものです。
裁判所に申し立てを行いますが、全ての債務を免責するのではなく、債務を大幅に免責してもらうというもので、基本的には5分の1程度まで減額することが可能です。
例えば500万円の借金があれば、個人再生を行うことによって400万円を免責してもらい、残りの100万円から長期の分割払いにして少しずつ返済していくという制度です。
自己破産は基本的に財産を保有したまま行うことができず、1つあたり20万円以上の財産は処分されるようになります。
自動車も時価が20万円以下と判断されれば残すことも不可能ではありませんが、基本的には処分の対象となっています。
しかし、個人再生は自己破産よりも多くの財産を残すことが可能となっており、申し立てをした返済額までは、財産を保有することが認められています。
具体的には前述の例のように免責後の支払い額が100万円であれば、財産の合計が100万円未満であれば可能ということになります。
自動車の時価が50万円であれば、残り50万円未満の他の財産と一緒に残すことができます。
ただし、残すことができるのは1つの財産ではなく、財産の合計となっており、例えば自動車を2台保有して、1台が90万円の価値を持っていた場合、残りは10万円未満となります。

債務整理の中の自己破産の特徴について

借金で困っているときには、法律上の手続きとして債務整理を行えば解決できるということを聞いたことがある人もいるでしょう。
債務整理は自己破産や任意整理などの法的な手続きを行うもので、債務者個人で成立させることが難しい場合であっても、専門の弁護士に依頼することで成立が可能となります。
借金の種類としては、消費者金融などから借り入れをするケースが多いと考えられていますが、抱えている債務が少額のときには任意整理などの方法によって解決できる場合があります。
万が一、抱えている借金額が多額に達しているときや、債務者の収入が少なくて完済を目指すことが難しいと判断される場合であれば、債務整理の中でも自己破産を選択することになります。
自己破産は裁判所を経由する債務整理の手続きで、裁判所に借金の返済を継続していく能力が無いことを認めてもらうことで、今後の返済義務を免除してもらうことができます。
自己破産が成立すれば、借金の全額について返済しなくても良くなりますので、通常の日常生活を過ごせるようになります。
借金の返済が免除される代わりに、多くの現金や資産を手放さなければなりませんので、財産を保有できなくなるデメリットについても、事前に把握しておくことが大切になります。